ひとりがたり

日常のもの・こと・妄想など

オトノナイアメ

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砕け散ったガラスみたいに雨が降る
花びらに舞い落ちる
オトノナイ雨

お天気雨でキラキラ光るしずくが花びらを濡らす
ゆらゆらと揺れる花びらすら音を立てない
音ノナイアメ

光が花びらを透かしきらめかせる
滴の重みで散る花びらも音を立てない
オトノ無イアメ

オトノナイアメをそっと指ですくって
唇にのせれば
蜜のような味がする

オトノナイ飴
甘い蜜の味がする
春の味
やさしい光