ひとりがたり

日常のもの・こと・妄想など

蜘蛛の糸

目を開けた

木々の生い茂った茂みの中

起きあがろうともがいて

右手で蜘蛛の巣を壊した

蜘蛛の糸が指からほどけない

起きあがろうと

もがきあがく

頭上に広がる

女郎蜘蛛の巣

よく見ればあたり一面

蜘蛛の巣に囲われていた

虫が嫌いなので

私は起きあがることをあきらめ

目をつむった

瞼をあけると

まだ暗い部屋の天井が

ぼんやり見えた

朝の4時




夢の話。