ひとりがたり

日常のもの・こと・妄想など

その木が見ていた景色

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切り株があった

私がぴょんと乗れるぐらいの

太い木が生きていた証

まだ根を張っていた

私は切り株の上に飛び乗って

空を見上げ

辺りを見回した

この木が見ていた景色

私ぐらいの小さな木だった頃

この木は多分ひとりぼっちだったろう

空を見上げ

大きくなりたいと願っていたのかな

いろいろと木になりきって考えた

どんなに孤独でも

成長は止まらない

そのうち仲間も増えて

人が行き交うようになって

多分木は幸せだったろう

しかし急にその身が

人の手によって断ち切られた事は哀しかっただろう


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井の頭公園の切り株の上、にて。
切り株にのるのが密かな楽しみです。
そこで写真を撮る。
木の記憶を切り取ってるようで。
自己満足かもしれないけど、好きなんです。