ひとりがたり

日常のもの・こと・妄想など

蛙の置物

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二匹の龍が絡み合う天井のあるお寺
そこにある円い窓のある廊下
南国っぽい木と
白い砂利
蛙の置物が妙に似合って和む

雷が鳴っていた
まだ雨は降っていない
蛙は雨が待ち遠しいのかな
雲の中で
二匹の龍が唸っていた
雨を降らそうと
唸っていた

蛙は空を見上げて
雨を待っていた
恋しい人を待ちこがれるような顔で
空を見上げていた
蛙も二匹なのに
ちょっと寂しそう

あたしはひとりなのに
かなり楽しそう
空を見上げると
ちょっと寂しくなるけど
旅を続けてる限りは付き物
楽しいけど
寂しい
寂しいけど
楽しい

たまにあたしも
この蛙みたいな顔を
してるときがあるのかなぁ
誰かを待ちこがれて
誰かを恋いこがれて
雨を待つ蛙みたいになってる

それでも生きていることは楽しい
そう思わなきゃやってられない