ひとりがたり

日常のもの・こと・妄想など

2008-12-10から1日間の記事一覧

ドールのワンピ

この前の教室でスナップをつけるだけの状態にしておいたものが完成した。 明日は試着だ。

100小説ただいま55%更新中

今日は100小説の更新がだいぶできた。 お気に入り登録してくれている方には申し訳ない(ほとんど私の更新記録になってしまったかもしれない)が現在55話ブログに載せることが出来たので、後少しである。 45話分・・・後少しどころではないか・・・。 …

40.小指の爪(上下コンビ)

近隣住民から、土手の方から腐臭がすると通報があり、近場の交番に勤務する巡査が死体を発見。 そして、うだるような暑さの中、真下と上杉は土手に覆い茂った丈の高い草をかき分け、その穴を覗いた。 「この暑さと雨で一気に腐食が進んだんだろう。」 この腐…

37.スカート(鈴美)

ちょっと奮発して買った、冬物のスカート。 それにセーターと、ニットの帽子を合わせて、コートと手袋をした。 薄く化粧して、最後に大好きなピンク色の口紅を薄くひいた。 完璧。 時間通り、玄関の前で、あたしは秀ちゃんを待っていた。 秀ちゃんは、いつも…

44.バレンタイン(レスタトとニコラこの時代にはまだなかったんだけどね)

「もう、君はまた無駄遣いをして!!君が使ってきた金があれで最後だったんだ!!なけなしの金だったんだよ!!それを・・・こんなものに・・・」 「いや、だって・・・ほら・・・バレンタインだし・・・」 ニコラの怒鳴る顔に半ば見とれながら怯える私は、…

20.合わせ鏡(双子の鬼の話し)

「遙さん、起きてください、遙さん!!」 僕は、羽澄梅といいます。 で、こっちの金色の目、白い髪、黒に紅い裏地の着流しを着たゴーグルを着けてる何か寝てる人が、山本遙。 「あ、なんだ、お化けでもでたのか、梅。お化けぐらいでぐだくだ騒いでたら、これ…

51.携帯電話(古都治と上下コンビ)

「上杉ぃ、今日からプロファイルチームの何とかって言うのが、うちの課に配属になるって?」 「あぁ・・はい、なんでしたっけ?忘れました、プロファイルチームとか言って、結局机上の空論でしかないんじゃないですかね?」 刑事課でのプロファイルチームの…

24.ガムテープ(上下コンビ)

閑静な住宅街の中にある、緑地帯。そこに女の死体があると通報が入ったのは、今から30分前のことだった。 「これって、よく塗装業者とかでビニール止めるのに使ってる、緑色のガムテープっすよね?この前うちのアパート塗装しに来てた業者も、こんなの使っ…

27.電光掲示板

何かの色がはじけた。 まるで電光掲示板が映し出す緑色や、オレンジ色の光のように勢いを増して流れていった。 頭蓋骨の中身が、痛みを訴える。 感覚がおぞましいものに変わる。 神経過敏になっている、というのだろうか。 ちょっとした刺激が、何倍もの刺激…

93.Stand by me

「おはよう」 声の主は返事を待たずにかってに俺の部屋に上がり込んだ。 「真下蜜雪さぁん、まだ寝てんの?」 俺が、迷惑そうに布団から顔を出した瞬間、声の主が勝手に雨戸とカーテンを開ける。 「うっ・・・」 朝の光のまぶしさに目をしばしばさせながら、…

54.子馬

質問;リポdのCMのようにピンチの時助けに来て欲しくないと本気で思うのはなに? 答え;生まれたての子馬。 理由:ふるふるしてるから。 「うわー確かに・・・」 幸甚はラジオ番組のネタ本を読みながら、妙に納得していた。 俺は、それ以上に、あの兄貴に…

82.プラスチック爆弾

真下蜜雪は、相棒の上杉真一と共にストーカー殺人未遂の容疑者が、潜伏していると思われるアパートの張り込みをもう、丸2日はしていた。 真下はシートに深く座り、ため息を付く。 そこへ、相棒の上杉がコーヒーとコンビニの袋を持ち助手席にどかっと座り込…

23.策略

「あんたが、青緑色の瞳の人殺しか。」 真っ青な瞳の少年が、あたし達を見つめ居ていた。 シュウシュウが、あたしの盾になるように少年の方へ歩み寄っていった。 「ふぅん、確かに、キレーな青緑色だね。で、あんたは自分が生きてた頃の名前で、人間に混じっ…

25.のどあめ

「ぐぉっふぉ、ぶぇふぉっ」 「どしたん?にゃーこ?」 「んー?なんかー朝起きたら、こんな事になってた」 しわがれ声になったネコを心配しながら、あめ玉を差し出す。 「んーのどあめ、この前、ファミレスで友達になった人からもらったんや、結構いけるで…

15.ニューロン

「神経細胞つまり、ニューロン。それを機械で補うというのですね。」 「そう言うことになるね、だってほら、人造人間って、神経細胞が死んでしまった状態で俺達の元に届くだろ。いつも新鮮な死体が届くという保証はないしね。だから、あらかじめ、神経細胞を…

12.ガードレール

そんなものに意味はなかった。 それはただの気休め程度にしかならなくて、結局車は俺に向かって突っ込み、壁と俺とガードレールとでサンドイッチにした。 痛みなんて感じない。 一瞬だった。 サンドイッチにされて、へらへら笑う俺を観て、何を勘違いしたの…

17.√

俺は公園のブランコの上で、ぼうっと日が落ちるのを待っていた。 太陽が沈んで、辺りが暗く鳴り出した頃人の気配がして、見上げると、其処には小さな少女が立っていた。 その子は、金色の髪で色の白い青い瞳の印象的な少女だった。 俺は、気にしない振りをす…

88.髪結の亭主

「景太郎様、今日も私のために髪を結ってくださいまし」 「今日は、どのようにしたらよいかな?」 色白で豊かな黒髪をした女を座らせると、景太郎は、櫛と椿油を机の上に並べた。 「景太郎様のお気の向くまま、どうぞ、お好きなように」 景太郎は苦笑し、女…

34.手を繋ぐ

あたしがあの人を喪ってから、今日で一年経った。 あたしは夢を見てるのかもしれない、だって、あたしの目の前に、真下秀が立ってる。瞳の色は違うけど、間違いなく、眼鏡を外した真下秀だった。 「秀ちゃん・・・やっと、出てきてくれた。あたし、秀ちゃん…

67.コインロッカー

僕はコインロッカーで生まれた。 そう信じたい。 女の股の間から生まれたなんて考えたら、気が狂いそうだから。 だって、僕は、コインロッカーに置き去りにされたんだから。 11月在る冬晴れの下で、俺はその女に出会った。 ハッキリ言って、加齢臭漂うおば…

31.まるで深い樹海の

いつからだっけ?私がこの樹海の中に拠点を構えたのは。 もう、忘れてしまったな。 本当に、こどものときだったから。 私がはじめてこの樹海の下に在るナイン-ビレッジに辿り着いたのは、10才の時だった。8才の時、親に棄てられて、9才の時ただ、自分の…

14.ビデオショップ

いつも通っているビデオショップがある。 黄色と青の色合いで、ビデオショップのロゴが書かれていて、夜その店にはいるときは思わず目を細めてしまうくらい煌々と灯りで満ちた店内。 今日も私は何気なくそのビデオショップに立ち寄り、めぼしいビデオがない…

8.都市伝説

横木と田口は大きな木の対面にある滝を見上げていた。 滝の大きさはそんなに大きくはなかったが、滝壺は深く透き通った青緑色。周りには落ち葉が堪ってそのうちのいくつかが、滝の下を流れる沢に流されていく。 ふと、横木の脳裏に息絶えて血の気が失せた少…

9.かみなり:吸血鬼

さっきから、ルイは空に光る稲光を子供がはじめて花火をみるような、不思議なそれで居て楽しそうな顔で、ずっと見つめていた。 あまりに彼がじっと、それを見つめているので、彼に気づかれず彼を見つめていられるのだが、やはり、いつものように私を見つめ、…

Distance-道程-

There is on road in front of me. the road can done behind me. -高村光太郎『道程』より抜粋英訳(誤訳の可能性アリなので要注意) 見知らぬ道を進むことをおそれるな 手探りで歩き続けることをおそれるな たとえ指に絡まる糸がほどけなくとも どんなに…